「急に胸がドキドキする」「呼吸が浅くて息が苦しい」「検査では異常なしと言われたのに治らない」
こうした動悸・息切れは、自律神経が乱れたときに非常に起こりやすい症状です。
心臓や肺の病気がなくても、
背中や胸の筋緊張・呼吸の浅さ・ストレス・姿勢の乱れ
といった“身体のゆがみ”から動悸・息切れが続くケースが多くあります。
本記事では、症状 → 原因 → 改善方法 → 治療アプローチ の流れで、わかりやすく徹底解説します。
自律神経失調症について知る
動悸・息切れとは?
「動悸」とは、通常よりも心臓の拍動が強く感じられたり、脈が速くなったりする状態です。
以下のような感覚が代表的です。
- ・胸の奥が「ドクン、ドクン」と強く響く
- ・脈が突然速くなる(頻脈)
- ・脈が飛ぶような感じ(期外収縮)
- ・胸がザワザワして落ち着かない
「息切れ」とは、吸っても吸い足りないような呼吸の浅さが続いてしまう状態です。
- ・息が吸いにくい
- ・深呼吸がうまくできない
- ・胸がつかえるような苦しさ
- ・ため息が増える
これらは心臓・肺の病気でも起こるため注意が必要ですが、
検査で異常がない場合は、“自律神経の乱れ”が強く疑われます。
なぜ動悸・息切れが起こる?(自律神経との関係)
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」のバランスで成り立っています。
・心拍数が上がる
・呼吸が浅く速くなる
・筋肉が緊張する
● 副交感神経 → 休息モード
・心拍がゆるやかになる
・呼吸が深くなる
・体がリラックスする
ところが、次の原因により“交感神経が優位になりすぎる”と、
体はリラックスできなくなり、動悸・息切れが起こりやすくなります。
① 背中・胸の筋肉が硬くなる
姿勢の乱れ、長時間の座り姿勢、ストレスなどで胸や背中が硬くなると、
肋骨の動きが悪くなり、呼吸が浅くなる → 動悸を引き起こす
② 呼吸が浅くなる(胸式呼吸)
自律神経が乱れると、お腹ではなく「胸」だけで呼吸する胸式呼吸が増えます。
胸式呼吸は心拍数を上げ、動悸を感じやすい状態を作ります。
③ 血流の乱れ(体の冷え・筋緊張)
肩や首、胸の筋肉の緊張や手足の冷えにより血流が悪くなると、
心臓が心拍回数や血圧を上げて、血液循環を促します。ドキドキしたり、拍動が強く感じられます。
④ 不安による交感神経の過活動
「また動悸がくるかも…」という予期不安が、さらに交感神経を刺激します。
不安 → 動悸 → さらに不安
というループに入りやすくなります。
⑤ 背骨まわりの自律神経ポイントの圧迫
背骨の両側には交感神経が走っており、筋肉が硬くなると圧迫されます。
背中の張り・寝違えの後に動悸が増える人はここが原因の場合が多いです。
病院に行くべき動悸・息切れ
以下の症状がある場合は医療機関での検査が必要です。
・冷や汗をかくほどの発作がある
・失神しそうになる
・じっとしていても息苦しい
・むくみ・体重増加がある(心不全の疑い)
検査で異常がなかった場合は、
自律神経・姿勢・呼吸・筋緊張の改善
を優先的に行うことで多くの方に改善が見られます。
自律神経による動悸・息切れを改善する具体的な方法
動悸や息切れは「心臓の問題」だけではなく、
呼吸・姿勢・筋肉・ストレス・自律神経
が複雑に関わっています。
ここでは、今日からできる改善方法をくわしく解説します。
すべて医学的根拠のある対策で、当院でも実際に改善実績の多い方法です。
① まずは呼吸を整える(いちばん効果が早い)
動悸があるとき、人は無意識に「浅く・速い」胸式呼吸になっています。
胸式呼吸は交感神経を刺激し、動悸を悪化させます。
● 動悸が落ち着く“リセット呼吸法”
- 鼻から 4秒かけて吸う(胸ではなく下腹に空気を入れる)
- 口をすぼめ、8〜12秒かけてゆっくり吐く
- 吐く時間を長くするのがポイント
- 5〜10回繰り返す
→ 副交感神経が優位になり、心拍が自然に落ち着いてくる
深く吸う必要はありません。
「吐く」ことを長くするだけで十分効果があります。
② 背中・胸の筋肉をゆるめる(呼吸のしづらさが改善)
息切れの原因の多くは、肋骨の動きが硬くなることです。
肋骨が動かなければ、肺はしっかり膨らみません。
● 肋骨(胸郭)ゆるめストレッチ
① 胸をひらくストレッチ
両手を後ろで組み、胸をゆっくりひらく。
呼吸が自然に深くなります。
② ろっ骨ゆらし
胸に軽く手をあて、息を吐きながら左右にゆらす。
肋骨の可動域が広がり、息が吸いやすくなる。
③ “巻き肩姿勢”を直す(動悸・息苦しさの代表原因)
スマホやPCで増える「巻き肩」。
肩が内側に入ると胸が圧迫され、呼吸が浅くなります。
● 巻き肩改善ワーク(60秒)
- 壁に背中をつけて立つ
- かかと・お尻・背中・後頭部を壁につける
- 肩甲骨を壁に軽く寄せるように呼吸
→ 自律神経の働く背中がゆるみ、動悸が落ち着きやすくなる
④ 首の筋緊張をゆるめる(自律神経の要)
首の後ろには副交感神経の重要ポイントがあります。
ここが緊張していると、心拍数が下がりにくくなります。
● 首の横ストレッチ(左右30秒)
頭を横にゆっくり傾け、首の横側を伸ばす。
力は入れず「呼吸とセット」で行うと効果的。
⑤ 背骨まわりの“自律神経スイッチ”を緩める
背骨の両側の筋肉(脊柱起立筋)が硬いと交感神経が興奮しやすくなり、
動悸が出やすい体になります。
● テニスボールで背中ほぐし
- 仰向けになり、肩甲骨の間にボールを置く
- ゆっくり左右に転がす
- 30〜60秒
→ 交感神経の働きが落ち着き、副交感神経が優位になりやすい
⑥ 不安・パニック感が強いときの対処法
動悸は「また起きるかも」という予期不安が一番の悪化原因です。
● ぐるぐる不安が止まる3つの方法
- 呼吸をゆっくり吐く(脳の“緊急モード”を切る)
- 視線を横(左右)に動かす → 扁桃体の興奮が低下
- 手足を温める → 末梢血管が開き、心拍が自然に落ちる
不安 → 動悸 → さらに不安のループを止めるために、
身体から先に落ち着けることがポイントです。
⑦ 動悸が起きたときの“対処リスト”
動悸が出た瞬間にできる、効果の高い対処法です。
- 息を長く吐く(8〜12秒)
- 胸を手のひらで温める
- 背伸びをして肋骨を広げる
- 冷たい水をひと口飲む
- 歩くより「その場でゆっくり立つ」
激しい運動は逆効果。
まずは呼吸と姿勢を整えて、心拍が落ち着くのを待ちます。
⑧ 食事・生活のポイント(動悸・息切れが出やすい体質の人向け)
自律神経は生活習慣の影響を非常に受けやすいです。
・睡眠不足
・冷え(薄着・冷たい飲み物)
・食べすぎ・早食い
・運動不足
・ストレスの蓄積
逆に、以下は動悸予防に強く効果があります。
● やるべき生活習慣
- 朝の光を浴びる(自律神経のリズムをリセット)
- ぬるいお風呂で体を温める(38〜40℃)
- こまめに深呼吸を挟む
- 首と肩を冷やさない(ストール・湯たんぽ)
- 軽いウォーキング
生活習慣を整えると、「発作の頻度」が確実に減ります。
整体・鍼灸で動悸・息切れを改善するアプローチ
動悸・息切れは「心臓の問題」と思われがちですが、
自律神経・呼吸筋・姿勢・背骨・肋骨の可動性
が整うと大きく改善します。
当院では、筋肉・関節・自律神経のバランスを同時に整えることで、
発作の頻度・強さ・不安を根本から軽減していきます。
① 首(後頭部〜頸椎)の調整で副交感神経をONにする
首の後ろには副交感神経の重要ポイントが集まっています。
ここが硬いと心拍が落ちにくく、動悸が収まりません。
・胸のざわつきが落ち着く
・呼吸がゆっくりになる
・脈が安定しやすくなる
・頭の重さが軽減する
ストレートネック・スマホ首の人はとくに効果が出やすい部位です。
② 肋骨・横隔膜の調整(呼吸が深まり、息切れが改善)
動悸・息切れの多くは「肋骨の硬さ」が原因です。
肋骨まわりの筋肉(前鋸筋・肋間筋)が固まると、肺が十分に動けません。
整体で肋骨の微細な動きを取り戻し、横隔膜の緊張を緩めることで、
深い呼吸が自然にできる体へ戻っていきます。
③ 背骨(胸椎)のゆがみを整え、交感神経の興奮を抑える
背骨の両脇には交感神経が通っており、背中が固まると動悸が悪化します。
・急な動悸が減る
・息苦しさ・胸のつまりが改善
・背中の張りが軽くなる
・不安感が軽減される
とくに「猫背」や「肩甲骨が内側に寄らない人」は背骨の動きが制限されている傾向が強いです。
④ 肩甲骨の可動域改善(呼吸の質が劇的に変わる)
肩甲骨の動きが悪いと、肋骨が広がらず呼吸が浅くなります。
その結果、体が常に緊張モードになり、動悸が起こりやすくなります。
肩甲骨が軽く動くようになると、
・深呼吸がしやすい
・胸の圧迫感が減る
・吸っても吸い足りない感じがなくなる
など大きな改善が期待できます。
⑤ 骨盤まわりの調整(リラックス神経=副交感神経を活性化)
骨盤のゆがみは呼吸のリズムと深さに影響します。
骨盤がゆがむと「息が入りづらい体」になり、不安感も生まれやすくなります。
整体で骨盤を整え、腰回りの緊張をゆるめることで、呼吸の安定=心拍の安定に直結します。
⑥ 鍼灸で自律神経と筋緊張をダイレクトに緩める(希望者)
鍼灸は筋肉の深部の緊張を緩め、自律神経の反応を整える効果があります。
動悸・息苦しさ・不安のセット症状がある方は、整体と併用すると改善がかなり早くなります。
施術の流れ(当院の場合)
- 丁寧な問診
どのタイミングで動悸が起きるのか、呼吸のくせ、姿勢の傾向を確認します。 - 状態チェック
首・背中・肋骨・横隔膜・骨盤の動きを検査。
筋肉の張りや自律神経ポイントを丁寧に診ます。 - 整体・鍼灸(必要に応じて)
背骨と肋骨の動きを取り戻し、呼吸が深まるよう調整します。 - アフターケア
呼吸法・姿勢・生活リズムのアドバイスを個別に提案。
どれくらいで改善する?(症状別の目安)
動悸・息切れは「原因が取れると早い」「蓄積型だと時間がかかる」傾向があります。
・軽症:1〜3回で体の軽さを実感
・中等度:2〜4週間で発作の頻度が減る
・重度(不安・パニック症状を伴う):1〜3ヶ月で安定傾向
多くの方が、
「急に来る動悸が減った」「呼吸が入りやすくなった」
と実感されます。
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まとめ:動悸・息切れは“体のSOS”
・背中・胸の筋緊張
・浅い呼吸
・姿勢のくずれ(巻き肩・猫背)
・冷え
・ストレス
・不安
これらが積み重なることで、交感神経が過剰に働き発症します。
しかし、身体のゆがみや呼吸の癖を整えることで、多くの場合改善します。
「また動悸が来るかも…」という不安に日々悩まされているなら、
一度身体の状態を見直すことで解決の糸口が見つかります。
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監修者
未病堂治療院 院長 岡本陽子
中国気功整体師(歴19年)
2012010年綱島に治療院を開業。15年間、自律神経失調症・慢性疲労・更年期など、原因がはっきりしない不調に特化した整体・鍼灸治療に携わる。
体質改善と再発しにくい身体づくりを重視している。
参考にした公開情報
循環器・呼吸器に関する公的医療情報(厚生労働省・日本循環器学会・国立病院機構)および医療機関の一般向け解説を参考に、当院の専門知識を加えて再構成しました。本文はすべてオリジナルです。
※本記事は医療行為の助言ではありません。強い症状がある場合は医療機関にご相談ください。
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