主な症状

・不正出血あり(月に多いと2,3回)過去に子宮内膜症、卵巣破裂

・食欲がなく、すぐに疲れる

・深く物事を考えてしまいストレスが多い

・冷え症

治療過程

<検査>

・体は痩せていて力が無い。

・脈弱

・舌診ではやや紅、舌下静脈なし。

・声を出しても弱い

<治療過程>

1回目:背部の筋肉(脊柱起立筋)が棒のように張り感が強く、特に肝兪~大腸兪にかけて顕著。またそのあたりの圧痛と胃に響く感覚があるが、ほぐされると心地よく眠気を感じる。治療は不妊だけでなく、胃腸改善、心身共にリラックスさせることをメインに週に3回治療する。

2回目:1回目の治療後やや体は重かったが、食欲は少し改善された。胃腸のバランスが整いつつあるので、気血を補う鍼治療を行い全身に栄養を巡らせる。その後塩灸を胞宮、仙骨部に施し子宮を温めると、手足の指先まで血流が巡り全身が温まった。

7回目:2週間に6回の治療を集中的に行い食欲、倦怠感が落ち着いてきたので週に2回のペースに変更。背部の筋肉の張り感はたいぶ取れて来た。

胃腸改善で十分に栄養を含んだ血液を、足と手に子宮に集めることで、温かいベッドのような子宮内膜を形成し着床しやすくする治療を行なった。併わせてストレスをため込まないツボも施術。

 

先生のコメント

この患者さんは最初顔色も白く元気がなく、食事をしてもすぐに一杯になってしまっていましたが、食欲改善と共に栄養素が体を充満するようになり、不妊治療を集中的に行い始め二か月半で妊娠され、出産1か月前に逆子も鍼灸で改善でき無事出産されました。

冷えと胃腸不調は不妊の大きな原因です。多くの女性が知らず知らずに我慢してしまう症状ですが、放っておくと改善に時間がかかってしまいますので、早目にしっかり施術していきましょ