前回は雨と頭痛についてお話しましたが、同じく梅雨時期に多いのが「めまい」の患者さんです。めまいは体の位置感覚を司っている「三半規管」(さんはんきかん)で異常が起きている状態です。耳の一番奥の内耳という部分にあり平衡感覚を主る器官ですが、この内耳はリンパ液に満たされています。このリンパ液のバランスが低気圧などで崩れると内リンパが増えすぎてしまい、「三半規管」のバランス感覚に悪影響を及ぼします。めまい以外に難聴や耳鳴り、耳閉塞等の症状が伴う事もあります。

内耳のリンパ液を正常に保つためには、

①リンパの補充と交換を行っている毛細血管の循環を改善する。

②毛細血管の収縮や拡張などをコントロールしているのが自律神経を整える。

治療方法としては、内耳リンパにつながる「頚部リンパ」を中心に流れの改善を行います。首は耳から鎖骨にかけての胸鎖乳突筋や、顎関節、側頭部や耳周りのツボを刺激して行きます。また頭全体の血流を主っている後頭部を柔らかくほぐし、首~腰までの脊椎から出ている自律神経のバランスを整えます。

病院や薬などで効果のなかった方も、巡りを良くすることで改善が期待できますので、あきらめずに治療して行きましょう!