主な症状

・3か月前から肩を前や横に挙げると痛む
・整形外科では五十肩と言われた。

治療過程

<検査>
・腕を前方向に挙げるのは100度程度の角度であれば挙がる。屈曲運動100°
・横には80度しか挙がらない。外転運動80°
・後に腕を回した時(後ろで手を握り合う)と、手を頭の後ろで組む時にも痛みを感じる。
・手のしびれ、自律神経の乱れで便秘、下痢もくりかえすことが多い。

<治療過程>
1回目:運動不足のため全身の筋肉が硬くなっていたのでじっくり細かく40分かけ筋肉をほぐす。
体に柔らかさが出たので、全身と局所に鍼治療を行う。
治療後に状態を確認したところ、血色がすごく良くなり、肩の動作にも明らかな改善がみられ治療の効果を実感した様子。
2回目:二日後。状態は良かったが、今日また痛みが気になりだした。今回はお灸を使い治療する。肩の関節を保護する烏口肩峰靭帯に灸治療を行い、直後に確認すると動きも滑らかで痛みもかなり軽減した。
その後、定期的に治療を継続。
8回目:1か月後。痛みを気にすることがだいぶ無くなってきた。肩まわりの筋肉はやはり硬さはあるが、やや重だるくなる程度で指導したストレッチをしているので日常動作が楽になった。
屈曲運動180°・・真上まで挙がる。外転運動120°まで痛みはなく動かせるまで回復した。

先生のコメント

急性はもちろん、慢性の五十肩フローズンショルダーでの鍼灸治療の効果は本当に高いと実感しています。しかし、やみくもに鍼を使い、お灸をしても意味はありません。
今回は烏口肩峰靭帯という肩関節を包んでいる細い靭帯が固まっていることにより動かす時に痛みを誘発していました。見つけにくいその細い靭帯をしっかり捉えて治療することが回復への近道になります。