選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)

 

SSRIの効能効果とその効き方

 


SSRIは、パニック障害による脳内セロトニンの減少を抑制する事で、症状を改善させる薬です。脳内のセロトニンは、量が少ない状態であると放出し、多くなると再取り込み(回収)を行ってバランスよく調節しています。パニック障害の場合、脳内セロトニン量の減少が原因とされています。 この薬の効き方は、脳内にあるセロトニンを再取り込みする部分を阻害します。つまり、セロトニンが減らないようにします。それにより、脳内のセロトニンの働きを強くしてパニック障害を改善します。

 

 

 

SSRIの種類

 

SSRIの種類
SSRIは4種類あり、パロキセチン、セルトラリン、エスシタロプラム、フルボキサミンが日本で使用されています。このうち、パニック障害に対して適応があるのは、パロキセチンとセルトラリンになります(パロキセチンのCR錠の剤形には適応なし)。  

 

商品名 ジェイゾロフト、デプロメール ルボックス、パキシル、レクサプロなど  

 

 

 

②ベンゾジアゼピン系の抗不安薬

 

 

 

ベンゾジアゼピン系抗不安薬の作用機序には「GABA」と呼ばれる物質が関わっています。GABAは中枢神経系を抑制する、代表的な脳内神経伝達物質。ベンゾジアゼピン系薬物にはGABAの脳内作用を増強する働きがあります。つまり、ベンゾジアゼピン系薬物がGABAの働きを強めることで、脳内の活動がスローダウンし、それが心の不安、緊張を和らげることになるのです。 ベンゾジアゼピン系抗不安薬の種類は、服用した薬の濃度が体内で薄まったことを示す「半減期」によって、短時間型、中間型、長時間型、超長時間型に分類されます。半減期が短ければ短いほど、迅速に血中濃度がピークに達し、その後、すみやかに血中から除去される薬と言えます。 実際の不安症状に対しては、例えば、急に強まってきた不安症状に対しては、速やかに症状を改善させるべく、短時間型の抗不安薬が適していて、また、不安症状が持続するような場合には、血液中の薬物濃度を安定に保つべく、長時間型の抗不安薬が適しています。  

 

 

 

副作用

 

【消化器症状】 吐き気、嘔吐、便秘、下痢、食欲不振、口渇など

 

【精神神経系症状】眠気、めまい、ふらつき、頭痛、不随意運動など

 

 

 

依存性

 

日常的に一日数回で内服される場合、最短4週間で依存性が形成されると報告されています。 一旦、ベンゾジアゼピン系抗不安薬に対する身体依存が形成されると、急に服薬を中止することで退薬症状が出現します。物事を考えられなくなってしまうほどイライラが強まってしまったり、場合によっては、てんかん発作などの深刻な症状が出現することもあります。こうした依存の問題を防止するため、ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、できるだけ短期間の服用が望ましいのです。  

 

 

 

離脱症状

 

  SSRIにおいてはSSRI離脱症候群と呼ばれる。 症状には、風邪のような症状、不眠 、吐き気 、ふらつき 、感覚障害 、過剰覚醒が挙げられる。 抗うつ薬を6週間以上服用した患者の、おおよそ20%にこの症候が見られるとされ、投薬期間が長い、また半減期が短い薬であるほど発生しやすい。

またベンゾジアゼピン(BZ)系薬は、効果が高い分さらに依存性が高く、薬をやめた時に手の震え、動悸、発汗、頭痛、けいれんなどの不快な症状が表れることがある。「BZ離脱症候群」と呼ばれ、長期使用者や多剤併用者で起こりやすい。